リーダーのストーリー
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アメリカのカリスマ女性司会者 オプラ・ウィンフリー

アメリカのカリスマ女性司会者 オプラ・ウィンフリー

チベットの騒乱により、80人(が死亡したというニュースが入ってきました。中国は、経済面では先進国に近づいているものの、人権や多様性を認める点においては、まだ国際社会の支援が必要だと思いました。

前回メルマガで、チベットを舞台とした「ブラインドサイト」をお薦めしたばかりです。あの盲目の子供達を含め、現地の人々の安全を祈っております。

今日は、全米一の人気テレビ司会者であるオプラ・ウィンフリー(Oprha Winfrey) について、ステキポイントを探してみましょう。

余談ですが、シカゴで犬と散歩しているオプラを見かけた事があるんですよ!(笑)。決して美人とはいえず、ダイエットの苦労を打ち明けたり、親近感がある人です。彼女のサイトは下記です;

http://www2.oprah.com/index.jhtml
http://www.youtube.com/watch?v=6tv6Caz4YLw

彼女の成功は、1986年にスタートした人気トークショー「The Oprah Winfrey Show」から始まりました。なんと、1年間のギャラは、2億6000万ドル(約260億円)で、米テレビ業界の高給取りナンバーワン、イチローの約15年分ともいわれ、総資産は、15億ドル(約1500億円)です。

その他、女優、プロデューサー、スタジオやメディアの経営者の顔を持つオプラ。今回は、彼女の魅力に迫ってみましょう。

●プロフィール:苦難に満ちた少女時代と、その後の成功

オプラは、1954年、ミシシッピー州の農家で生まれました。
アフリカ系アメリカ人です。結婚していなかった両親はまもなく別居し、母方の祖母の農場で育てられました。6歳で、ミルウォーキーの貧民街に住む母親に引き取られ、父親が違う弟達と共に暮らしました。

心痛む事件が起きました。9歳の頃、叔父、従兄弟、従兄弟の男友達などに性的虐待を受けたのです。恥ずかしい思いと苦しみで、誰にも相談できず、この時期、彼女は、グレてしまいました。

その後、教育熱心な父親に引き取られ、オプラは、毎日、新しい言葉を覚えました。1週間に一冊本も読み、レポートを提出しなければなりませんでした。このお陰で、彼女の成績は向上し始めます。

高校では、生徒会長、弁論大会での優勝を経験し、奨学金でテネシー大学へ進学しました。

学生時代に、地元ラジオ局での司会をやったことがきっかけとなり、テレビ局の仕事が舞い込みました。CBS、ABCの地元ニュース番組で高視聴率をあげ、1984年(オプラ30歳)、シカゴのテレビ局に引き抜かれました。そして、「オプラ・ウィンフリー・ショー」が誕生したのです。

●ステキポイント1:一貫した価値観

20年たった今でも、オプラ・ブランドの中核は、「The Oprah Winfrey Show」です。現在、世界134カ国で放送され、平均視聴者数は2100万と高視聴率を誇り、彼女の活動の中心となっています。

番組では、ライフスタイル全般(フード、ダイエット、恋愛、スピリチュアル、マネー、健康、社会)の最新情報を提供し、豪華なゲスト(トム・クルーズ、ジョントラボルタから、白人テロ組織KKKまで)を向かえることも特徴です。オプラの高い共感力のせいか、セレブでさえその心の内を告白し、スタジオで泣くシーンが多いようです(ジョントラボルタは号泣)。

また、豪華なプレゼント(観客全員に、現金、iPod, はたまた、"新車”まで、プレゼントしたこともあります!)で、観客へのサプライズも忘れていません。

この番組を基盤に、彼女は、下記のように多岐にわたって活動しています。それらを通じて彼女が発信している”価値観”は、一貫していると思います。それは、

「人々を成長へと導き、夢を実現してもらいたい」

という事だと思います。彼女は、その鍵が「教育」であると信じており、自分の番組を「大きな教室」と考えています。

下記は、オプラの主要な活動です。全て、OPRAH.com(http://www2.oprah.com/index.jhtml)というポータルサイトで統合されており、互いに相乗効果をもたらしています。例えば、番組で本を紹介したり、本を映画化したり、番組で寄付を募ったり、、)。 

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◇OPRAH.com(オプラ・ドット・コム):ポータルサイト。毎月、約600万ユーザー訪問、ページ・ビュー7,000万。

◇Oprah's book clubs(オプラ・ブッククラブ):良書の選び方や意見交換ができるクラブ。メンバー数は、約一億人。ジャンルは、「小説、文学, 人間関係、セルフヘルプ」等。

◇Harpo Films (ハ-ポ・フィルム):映画会社。デンゼル・ワシントンなど有名人も出演しています。ちなみに、ハ-ポ(Harpo)とは、Oprahのスペルを逆にしたもの。

◇O, The Oprah Magazine(オプラ・マガジン):雑誌。女性のライフスタイルに関する月刊誌。発行部数は約2百万部。

◇Oprha Winfrey Foundation (オプラ・フィンフリー財団):慈善団体。世界の貧しい子供や女性を対象に、教育を通じて、リーダーシップ、希望、広い知識を提供する事が目的。

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彼女が、なぜ、教育にこだわるのか? それは彼女の言葉を見るとわかります;

「Books were my pass to personal freedom. I learned to read at three, and soon discovered there was a whole world to conquer that went beyond our farm in Mississippi.」

日本語訳:
「本こそが、自由への道であった。3歳で読むことを学び、世の中には、ミシシッピにある自分の農場を越えた”広い世界”があると知った」。

辛かった少女時代に、「本」にのみ希望を見出していった姿が、目に浮かびます。

彼女の一貫した価値観である「夢」や「教育」は、苦難を乗り越えたという自身の体験からきている、、。だから、これ程強く、人々の心を動かすのですね。

●ステキポイント2:偉大なるBig Giver (多くを与える人)

オプラは、自分が得た莫大な富や、影響力を、あらゆる人々と共有しています。しかも、そのスケールが凄いのです。

番組で、現金や新車(総額8億円)を提供したからではありません(これも凄いですが)。もっと、根本的に、“人々を支援”する事で貢献しているのです。

例えば、番組で「オプラ・ブッククラブ」というコーナーを設け、彼女が好きな本を紹介しています。そこで紹介される本は、無名、又は、古くて忘れられているものも多くあります。 http://www2.oprah.com/books/books_landing.jhtml

いったん彼女に紹介されると、それまで数千、あるいは、数万部しか売れていなかった本が、いきなり、ベストセラー入りするという現象を生み出しているのです。

又、番組に出演したあらゆる分野の専門家は、有名人となり、独立していきました。特に、精神科医のドクター・フィル(Dr.Phil: http://www.drphil.com/)は、オプラとの共演後、自分の番組を持てるようになり、今ではビバリーヒルズに大邸宅を所有しています(実際に見ましたが、大きかった。。)。

彼女は、慈善活動に熱心に取り組んでいて、「社会から得た収入を社会に還元する」という信念を貫いています。

私財100億円以上を投じて、継続的に、南アフリカなどに学校を設立したり、番組を通じて、寄付を募ったり。。
貧しくても可能性のある子供達に、教育を通じてチャンスを提供したい、という強い思いがあるからです。

そんなオプラは、2007年、アメリカの『慈善活動に最も貢献している30人』で、堂々の一位となりました。

「与える」事ができる人、オプラ。こんな彼女を見ると、ビジネスで大きく成功する「意味」が、変わってきますね。

●ステキポイント3:オプラのカリスマ性

そんなオプラのブランドイメージは、一体、どんなものでしょうか?

「聡明」、「元気」、「前向き」、「親しみやすい」、「正直」、「問題を持つ人への共感力」、「人格」、「成功」、などです。

一言でいうと、「カリスマ性」でしょうね。

どうやって、このように高いブランド力を構築できたのでしょうか?

番組で、元気なトークを展開し、時には、ゲストへ鋭い質問をしたり、悩みを告白する相談者へ、心を痛めて涙を流す姿を見せていることも大きく影響しています。

しかし、ブランドというのは、一つの仕事だけでなく、プライベートも含めて、多面的な観点から評価されるものです。彼女が、黒人であることや、少女時代の苦難や虐待を乗り越えた体験、慈善家としての熱心な活動も大きく寄与しています。

そして、極めつけは、彼女の「前向きな考え方」でしょうね。

番組、インタビュー、メルマガ、コミュニティーへのスピーチを通じて、素晴らしい言葉を、人々の心に届けています;

◇"I always knew I was destined for greatness."

日本語訳:
「私は、偉大なる人間になるために生まれてきたという確信がある」

◇"You can have it all. You just can't have it all at once."

日本語訳: 
「あなたは、人生で欲しいもの全部、手に入れられる。ただ、全てを一度に持てないだけである」

◇"Be thankful for what you have; you'll end up having more. If you concentrate on what you don't have, you will never, ever have enough."

日本語訳:
「与えられているものに感謝すれば、もっと与えられる。もし、持っていないものにだけ焦点をあてている、決して足りることはない」

◇"Where there is no struggle, there is no strength."

日本語訳:
「苦労を体験しない者に、強さは与えられない」

◇"I'm black, I don't feel burdened by it and I don't think it's a huge responsibility. It's part of who I am. It does not define me."

日本語訳: 
「私は黒人だが、それで心痛めたり、社会に責任があると思わない。あくまでも、アイデンティティーの一部であり、決して全てではない」

オプラは、タイム誌からは、長年『世界で最も影響力のある人物』の一人に選ばれ、ヒラリークリントンの次に女性大統領になる人物とまでいわれています。しかし、彼女は自分の持ち場を理解しており、大統領出馬の可能性を否定しています。

今までは、どの政治家にも支持表明しなかった彼女が、2007年暮れにオバマ指示を表明しました。カリスマ性の高いスピーチ力で、オバマ旋風を加速させています。(下記、YouTubeで動画見れます)
http://www.youtube.com/watch?v=_QJJOtT32C0

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