ステキ人ストーリー
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国際舞台で働くということ、ハルコ・シュクラ

国際舞台で働くということ、ハルコ・シュクラ

だんだんと暖かくなってきた今日この頃、春の足音をもうすぐ先に感じますね。皆さんはいかがお過ごしですか?

今日は、私の先輩であり、よき友人であるハルコ・シュクラさんについて紹介し、グローバル・ビジネスの魅力についてお話したいと思います。

私は、1996年にノースウェスタン大学(ビジネススクール)を卒業した後、カンザス州に本社があるSprint PCS社(携帯電話事業のベンチャー)に就職しました。上司は当然アメリカ人で、同僚も、隣の部署も、ベンダーも、みーんなアメリカ人でした。日本人は私だけだったのです。

海外ビジネスやスクールでの経験はあったものの、アメリカでの勤務経験が初めてだった私は、上司とのコミュニケーションの壁にぶちあたりました。そんな時に、適切なアドバイスをくれ、私のキャリアを支援してくれたのが、ハルコさんでした。
ハルコさんは、東京出身ですが、アメリカ在住歴が20年以上です。 インド出身の夫と、二人の子供がいます。アメリカのトップ3に数えられる通信会社、Sprintの本社で、マネージャー職をしています。
国際的な仕事を担当し、中南米・アジア、日本など諸外国のパートナーに対して、通信インフラ構築の為のあらゆる交渉を行っています。

ハルコさんは、月に1~2回、海外出張をし、日本語・英語・スペイン語の3ヶ国語を話します。体力を消耗するハードな仕事ですが、とても楽しいと言っています。

私は、ハルコさんに大いに影響を受け、その後のキャリアを形成していきました。一体、彼女の何がステキで 影響を受けたのか?
それは、彼女が、

●国籍に関係なく、「個人の能力」で勝負をし、他国の人の強みを引き出しながら、成果を生み出すという「グローバル人」だから

です。

私は、その後、どうやったら、「グローバル」な職場環境を有している民間企業を探せるだろうかと頭を悩ましました。そして、下記のようなIT企業に行き着きました;

1.シリコンバレーにある日系のインターネットTV会社
2.アメリカ人、アジア人、日本人で事業構築されていたルーセントテクノロジー社
3.商品や技術開発をグローバルチームとして進めていたボーダフォングループ

私は、これらの企業で、色々と苦労はしたものの、素晴らしいグローバルビジネスの経験を積むことができました。

今回、ハルコさんへのインタビューを通じ、改めて「グローバル」になるメリットや魅力について考えてみました。
それは、以下の4点だと思います。

1.ビジネスの潜在市場が、確実に大きくなる

日本の巨大企業の海外市場での売上げは既に過半数を占めています。
世界人口は65億人、日本は1億2千万人。世界に飛び出せば、それだけ、事業拡大のチャンスがあるというわけです。

2.ビジネスを通じて、地球規模で助け合える

コスト削減のため、工場を物価の安い国に移管することは、もう当たり前です。それ以外にも、ある技術で先行している国が、遅れている国に技術提携を通じて、双方共にビジネスを拡大すること等、協力できるチャンスは無数にあります。

3.個人の考え方やカルチャーに関して、視野が広がる

いろんな国の方と仕事し、意見交換することによって、ものの見方が、かなり広がります。日本人の常識が、世界の常識とは限らず、私はアメリカで、日本の常識を変えるのに苦労しました。

例えば、Sprint PCS社で、ミーティングの意見交換したとき、私は、皆の考え方を尊重しようと、聞くことに専念していました。しかし、時間がたつにつれて、アメリカでは「遠慮は無用」で、エネルギーの無駄だとわかったのです。なぜなら、遠慮をしても、誰も喜ばないばかりか、個性がないと、みられるのです。しかし、アメリカのこの常識も、他の国では、また違った基準でみられます。

4.世界中に友人ができる

ハルコさんは、国際ビジネスを通じて、各国に友人ができたといいます。ですから、海外出張に行っても、仕事のみならず、プライベートもエンジョイできるというわけです。

私も、海外出張の際は、必ず友人宅を訪問したり、流行の場所に連れて行ってもらったりします。メールでの交流も可能ですが、実際に会って、ハグ(抱き合って)して、無駄話をしながら、互いの近況交換などできた時は、感激が倍増ですね。

以上4点、グローバル人になる魅力を伝えましたが、じゃあ、いったい、どうやったらそんなグローバル人になれるのか?
その成功のポイントについてハルコさんに質問してみました。

私:
「ハルコさんのように、グローバルな仕事を任せられるのに必要な事って何ですか?」

ハルコさん:
「そうねえ、関わる仕事の業務知識はもちろん、異文化の理解と、語学力は必要ね。私は、若い頃から、語学に興味があって、積極的に勉強したし、MBAも取得したわ。また、家族の助言やサポートがあったからこそ、今の私があると思うわ。」

1.基本的なコミュニケーション力

グローバルな仕事って、すぐ語学力に比例すると考えがちですよね。
ハルコさんは、語学力が必要だ、と言っていますが、決して、流暢なレベルでの会話力を意味していません。基本的な要点が伝えられるコミュニケーション力と、その国のビジネス習慣の理解、ビジネス知識が重要だと言っているんだと思います。

例えば、皆さんが米国市場でのビジネスチャンスを検討するのに、どちらの人が、成功すると思いますか?;

●英語が流暢だけど、ビジネス経験が全くない人(いわゆる通訳家)
または、
●英語は基本レベルでしか話せないが、現地のビジネス経験が豊富

断然、後者ですね。これが、他の言語になっても同じだと思います。
現に、ハルコさんが仕事のオファーを得たときは、流暢な会話力でなかったとの事です。ハルコさんは、会話力ではなく、ビジネス能力を見込まれて、チャンスを得たのでした。

2.信頼できるパートナーの助言

また、ハルコさんが言うように、信頼できるパートナーの存在は重要です。実は、ハルコさんが、通信事業という高成長ビジネスを選択できたのも、夫の助言があったからでした。1980年代のアメリカで、当時、会計や金融等、多くのオプションがあり、ハルコさんはどれを選ぶのかわからなかった。そこで、先見性のある夫のプラディープが、コンピューターサイエンスという学問を推薦してくれたのです。

3.グローバルに活かせる資格と、根気強い努力

華やかで、簡単にキャリアアップしたように見えるハルコさん。
実は、10年もの長い間、管理職に就けず、もがき苦しんだ時期がありました。日本語はなんの強みにもならない世界で、彼女が選んだのはMBAでした。2年間夜間でMBAプログラムで勉強しました。子育て、仕事、勉強と、生活はとても大変でしたが、取得後は、とんとん拍子で国際的な仕事に恵まれるようになりました。

もちろん、この資格は、絶対ではないと思います。ハルコさんの場合は、MBAだったわけで、置かれた状況や時代は人それぞれ違います。
大事なのは、試行錯誤を通して、いろんな努力を続けながら、タイミングを見計らって勝負をする事。短期的な成功ではなく、長期的な視野で、根気強い努力を続けていくことが大事だと思います。

少子高齢化が深刻で、今後人口減少が進む日本。もはや、国内だけを対象にしてビジネス展開する会社は、生き残れないのではないかとさえ思います。グローバル化が叫ばれる毎日。私は、これをきっかけに、世界に目を向ける事が、個人や企業の新たな成長を導くのではないかと思います。

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